タブレットで授業が受けられる家庭学習
学習塾はサービス業
そもそも学習塾は教育機関ではありません。
教育というサービスを提供する民間企業です。
私たち保護者は学習塾に過度な期待を抱いています。
子供たち一人一人と丁寧に向き合い、苦手を探し、解らないことを丁寧に指導し
できるまで向き合ってくれる
そんなサービスを期待しています。
しかしよく考えてください。
塾に通う時間は学校で勉強するより遥かに短い時間です。
先生の数だって学校より遥かに少ないのです。
学校より少ないスタッフと短い時間で
学校が出来ないような教育が出来るのでしょうか?。
出来ない子を救済するよりできる子を伸ばす方が簡単
勉強が苦手な子を持つ親は人並みの学力を期待して
安くはない費用を負担し、学習塾に通わせます。
しかし勉強が苦手な子、成績の良くない子は
- 家庭での学習習慣がない。
- 苦手がある、解らないことがある
などそれなりの原因を抱えています。
一人一人の苦手と向き合い、
適切な課題を与えることはとても労力を必要とします。
たとえその労力を惜しまず指導しても
家庭で復習する習慣がなければ学力として定着しません。
一方、勉強のできる子は学力と共に学習する習慣が身についています。
言い換えれば学習習慣があるから成績が良いのです。
基礎の出来ている子を伸ばす方が簡単です。
繰り返しますが学習塾はサービス業です。
新しい生徒が来なければ倒産してしまいます。
我々保護者も落ちこぼれている子を平均の学力にした実績より
どれだけ有名な学校に進学させたかで評価します。
学習塾がどちらに力を入れるかは明らかだと思いませんか?
保護者に広がる塾依存
国立教育政策研究所の調査では、小学6年生の49.7%が学習塾に通っているそうです。
(平成25年度全国平均)
約半分の子が塾で勉強をしているという調査結果です。
都市圏だと6割近い数になる場合もあるそうです。
これだけ塾への依存度が高いと行かないこと、行かせないことの罪悪感が生じます。
成績が悪いのは塾に行っていないから?そんな風に追い詰められるのが親心です。
でも考えて見てください。
クラスの半分はとても優秀で残り半分と比べて飛び抜けて成績が良いでしょうか?
そんなことありませんよね?
クラス単位、学年単位で考えれば優秀なグループがひと握りいて
それに続く二番手グループがいる。一番人数が多い平均点グループがいて…
そんな風に自然に分類されているはずです。
中学生になると成績グループの分布も成績表で知らされますからより具体的に分かります。
つまり塾に通っても効果がない子供たちが少なからずいるということです。
投資すれば成績が伸びるとは限りません。
一旦、塾通いを始めると「辞める」という選択が難しくなります。
「辞める」=「落ちこぼれる」…どうしてもそんな強迫観念に迫られます。
効果が出なければ、より我が子にあった塾があるはずと…
塾を転々とする塾難民となってしまう場合もあります。
塾難民になるとより高額な塾を求める傾向もあります。
高い費用を負担すれば、高いサービスが受けられるように感じてしまうのでしょう。
でもそんなことはありません。
逆に塾通いを一切していなくても成績が良い子は良いのです。
大切なのは塾に行く行かないではありません。
家庭で学習する習慣がついているかいないかです。
塾に通う前に
誤解されるかもしれませんが、私は決して塾否定派ではありません。
学習塾に行くことは良い事だと考えています。
ただ、塾に行くだけで全て解決すると安易に考えられている保護者の方に一言アドバイスしたいのです。
塾だけで勉強は完結しません。
塾に行けば、塾の復習や宿題をする時間が必要になります。
家庭学習の習慣無しに塾に通っても、
学習塾でついていくことが出来ません。
お金と時間の無駄遣いと申し上げました、
お金も大切なものですが、子供たちの時間も大切なものです。
お金は親が稼げば取り戻せます。
でも子供たちの時間は取り戻す事が出来ません。
慌てることはないのです。
まず、家庭で学習する習慣が身についてから塾に通っても遅くはありません。